同一労働同一賃金のメリット

同一労働同一賃金のメリット

好循環を生みなす流れを作れる

個人の経済に好循環が生まれることが期待できる

非正規労働者であることで、希望と異なる報酬しか受け取ることができず、自分がイメージするライフスタイルを送れないことがあります。
今回の法制定で、一人ひとりが適正な報酬を受けることができれば、個人の経済状況が上向き、生活に余裕ができることも考えられます。経済にも好影響を与えるとして期待されています。

自分に合った働き方・生き方が選べる

雇用形態や勤続年数によってではなく、スキルや経験、成果によって報酬が決まるようになれば、より柔軟なワークスタイルの選択肢が広がります。「正規労働者だから・非正規労働者だから」という議論ではなく、多くの人がライフステージにあわせて仕事を選択できるようになります。
キャリアの途中でも、育児・介護などや通学などでプライベートの期間を設ける、派遣社員として専門スキルを積み独立するなど、個人の希望する働き方ができるでしょう。

職場環境にも好影響

非正規社員のパフォーマンスが向上する

仕事に対するモチベーションは人それぞれですが、やはり賃金はモチベーション維持のために最も重要な要素のひとつです。賃金が上がれば非正規社員のモチベーションが上がり、彼らのパフォーマンスの向上が期待できます。ひいては、企業の業績アップにつながるかもしれません。

非正規雇用ではなくなる可能性も

格差が是正されることによりパフォーマンスの高い非正規社員が正社員として雇用されるケースもあります。また正規、非正規という概念を無くし全社員正規雇用扱いにする企業も存在します。

優秀な人材の定着率が向上する

さまざまな働き方が可能になり、適正に報酬を受けることができれば、社員の満足度も上がり、よりよい環境を求めて退職する人も少なくなり、優秀な人材が豊富に定着することにもつながります。

どのような形で法制化するのか

正規雇用者と非正規雇用者間の処遇格差について、「同一労働同一賃金」という言葉そのものを制度化するというわけではありません。 同一労働同一賃金の多くが、「合理的理由の無い処遇差別の禁止」という形で条文化されています。賃金だけに限定してしまうと、労働の対価としての給与以外の手当や経費などについての処遇格差は制度外の問題とされてしまうのです。
賃金以外の給付についても処遇格差が生じないようにするために広く処遇を意味する形で「合理的理由の無い処遇差別の禁止」という文言が使用されているのです。

賃金差の合理的理由を社員に説明する責任が生まれる

同一労働同一賃金の導入に伴って法改正が進むと、なぜ賃金に差があるのかを立証する責任が企業に生まれます。合理的理由が説明できない場合には企業が賠償責任を負う可能性もあります。労働者側も労働条件等にしっかり目を通す必要があります。

同一労働同一賃金のポイント

同一労働同一賃金のポイント

同一労働同一賃金制度とは

同一労働同一賃金制度は、同一の労働に従事する労働者には同一の給与を支給するというもので、EU諸国に普及している考え方です。 非正規雇用労働者は、正規雇用労働者との間に不合理な待遇差があるなかで雇用契約を交わしています。
正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差を解消し、どのような雇用形態を選択しても納得が得られる処遇を受けられるようにするため、同一労働同一賃金の実現が求められています。 「正規だから」「非正規だから」といった基準ではなく、「この業務をこなしたから」「この会社で働く人材だから」といった基準で、均等・均衡な待遇を求められます。

正社員と非正規社員の格差

短時間勤務や週に数日だけ仕事をするなどライフスタイルに合わせた働き方をするため、自分から希望して非正規社員になる人もいますが、それでも正社員と仕事は同じなのに給料が安いといった不満の声は少なくありません。 そのため、不本意ながら非正規社員を続けている労働者の場合は、賃金格差に関する不満は一層、深刻なものとなり、モチベーションの低下につながります。非世紀雇用者の数は年々増加しており、格差の是正が急務となっております。

同一労働同一賃金ガイドライン案

同一労働同一賃金を実現するために、ガイドライン案では、各企業において以下のような取り組みが必要になるとまとめています。

正規社員、非正規社員それぞれの賃金決定の基準やルールを明確にし、「職務と能力など」と「待遇」との関係を含む処遇体系を労使で話し合い、非正規社員を含めて労使間で共有する

それぞれの企業が、自社の職務内容や社員一人ひとりの能力・スキルなどを明確にして、処遇体系全体に関して労使間で確認し、全社員の処遇に関する基準を共有することが求められます。 賃金決定の基準やルールの違いなどがある場合には、公平な理由などを明らかにしておくことが必要です。

賃金以外の、福利厚生や能力開発などの処遇の均等を図り、生産性の向上を目指す

合理的でない待遇の格差は賃金だけではありません。有給や交通費、社内食堂などのファシリティーといった福利厚生、キャリア形成・能力開発などのスキルアップの機会において、格差がある項目は多岐にわたります。福利厚生は、たとえば子育てサポートや資格の取得支援、サークル活動の支援、有給休暇制度や財産形成貯蓄なども含まれます。 能力開発に関しては、非正規の社員にも機会を与えることで、個人のスキルアップ、生産性が向上することで、結果、弾力のある組織にもつながります。

派遣労働者に対する均等・均衡処遇

派遣労働者が、派遣先の労働者と比較して職務内容、職内容や配置の変更範囲、また、その他の事情が同じ場合、派遣元事業者は均等・均衡な待遇を図る必要があります。具体的には、派遣先の労働者と同じ賃金を支給し、福利厚生施設の利用や教育訓練の機会を与える必要があります。 均等・均衡待遇を図る上での待遇差について、社員サイドの納得度の高さが重要なポイントです。雇用形態に関わらず均等の処遇が確保され、誰もが自由にワークスタイルを選ぶことができる就労環境を目指すとしています。

正社員と非正社員の仕事区分を明確にする

同一労働同一賃金は、職務内容が同じであれば同じ賃金を支給しなければなりませんが、違いがある場合には違いに応じた賃金の支給をするという考え方です。そのため、正社員と非正社員の職務内容を明確に区分し、違いを明らかにすることにより、比較が行いやすくなります。
同一労働同一賃金ガイドライン案では、今後、各企業が職務や能力等の内容の明確化と、それに基づく公正な評価を推進し、それに則った賃金制度を、労使の話し合いにより、可能な限り速やかに構築していくことが、同一労働同一賃金の実現には望ましいとあります。 仕事を明確に区分することで、非正規社員が正規社員との違いを理解できれば納得度が高くなり、待遇格差によるトラブルの防止にもつながります。

業績や成果に応じて支給する

日本でも、成果主義を導入している企業はありますが、基本給のすべてを業績や成果で決めるのではなく、さまざまな要素を組み合わせて決定する企業がほとんどです。 複数の基準を組み合わせて給与を決定する場合、それぞれの評価項目ごとに、正規雇用労働者と非正規雇用労働者が同一かどうかを判断する必要があります。

これまで、パートタイム労働者と派遣労働者においては、賃金、福利厚生、教育訓練などの待遇内容に関して説明責任が課されていました。改正後は、有期雇用労働者にも本人の待遇内容および待遇決定に際しての考慮事項に関する説明義務が創設されます。  また、 非正規労働者が正社員との待遇差に不満がある場合、改正によって、待遇差の内容や理由について説明を受けられるようになり、パートタイム労働者・有期雇用労働者・派遣労働者について、事業主に正規雇用労働者との待遇差の内容・理由等の説明を求めた場合に、説明義務が創設されました。この説明を求めたことによる不利益になることは禁止されます。

システムによる評価システムの可視化

今後、格差縮小を目指し施策を行う必要があります。システムを用いて可視化することにより公平な評価を行うこと、また可視化することによって正規社員、非正規社員共に納得させることができます。

同一労働同一賃金の事例

同一労働同一賃金の事例

同一労働同一賃金では賞与も対象に

働き方改革の大きな柱の1本である「正規・非正規間の格差是正」を目指した「同一労働同一賃金」制度があります。さまざまなメディアで取り上げられているように、「同一の労働に従事する労働者には同一の給与を支給する」という考え方のもと、EU諸国に普及している考え方をベースに、現政権で法制定に向けて議論が進んでいます。
同一労働同一賃金ガイドライン案では、企業・働く人双方に影響が少なくない「給与」に関しての項目もあり、基本給以外の「各種手当」、福利厚生や賞与などの考え方も含まれています。
また、通勤手当などは、制度設定の目的が「通勤にかかる費用負担」なので、雇用形態で差をつける合理的な理由はありません。そのため、同一労働同一賃金では、非正規雇用であっても正社員と同じように通勤手当を支払う必要があります。

イケアジャパンの事例

大手家具メーカーであるイケアジャパンは、労働者を雇用形態関係なく『コワーカー』と呼び、同じ業務である場合は同じ賃金が適応される制度を導入しています。また同一の福利厚生を適用、労働時間の選択が可能となっております。

雇用区分の廃止によるメリット

雇用区分を廃止し、全社員を同一の身分にしたことにより、 給与水準が大幅にアップしたことにより、税法上の扶養控除がなくなってもそれをカバーできるだけの収入が見込まれることから、より長時間働きたい、新しいことにチャレンジしたいというコワーカーが増加し、 また、地域ごとに異なっていた賃金を全国一律にしたことで、地方への転勤希望がでるなど、働く場所の選択肢の拡大にもつながりました。
有期契約から無期契約に切り替わったことにより、コワーカーの間に安心感や安堵感が広がり、長期でのキャリアやライフプランを考えることができるようになり離職率も低下傾向になりました。

日本郵政の場合

日本郵政グループは正社員の一部の住居手当を廃止することを検討。  そのほかに正社員の遠隔地手当や寒冷地手当も削減。一方、繁忙期の年末年始手当のうち、年始勤務手当は非正規社員にも支給し、年末手当は廃止としました。 人件費の高騰を避けるため正社員の待遇を非正規社員に近づける事で同一労働同一賃金を実現しました。

非正規社員の賃金をあげた場合、総人件費が高くなります。会社の財源も限られているので、このように賃金自体が相対的に下がる可能性もあります。

同一労働同一賃金は、本来の目的通りに実現すれば非正規社員の賃金向上と格差の是正につながるかもしれません。
一方で、実現に至るまでには多くの課題があるため今後の動向にも注目する必要があります。

残業時間の上限規制のポイント

残業時間の上限規制のポイント

労働基準法改正

労働基準法が改正され、4月より時間外労働に罰則付きの上限が設けられました。ただし、中小企業については、2020年からの適用になります。また、建設の事業、自動車運転業務、医師については、当分の間(5年間)適用を猶予されます。新技術・新商品等の研究開発業務については、適用除外となっています。

時間外労働できる上限時間が、1ヵ月45時間、1年360時間になります。今までも1ヵ月45時間以内、1年360時間以内と、労基署等から指導を受けた事業所も多いと思いますが、今までは「限度基準告示」で定められたものでした。
それが今回、法改正によって、「告示」から「罰則付きの法律」に格上げされました。ですので、1ヵ月45時間、1年360時間を超える協定を結ぶことは、法違反ということになりました。 また、今までは年6回については、特別条項を結ぶことで1ヵ月及び1年間について上限のない協定を結ぶことができました。実質、青天井でした。しかし、今回の法改正によって、たとえ特別条項を結んだとしても、1ヵ月の上限は100時間未満、1年の上限は720時間となりました。
また特別条項による1ヵ月100時間未満の時間外・休日労働ですが、たとえ単月で100時間未満であったとしても、2~6ヵ月のそれぞれの平均がすべて80時間以下でなければなりません。

36協定

36協定は、正式には「時間外労働・休日労働に関する協定届」といい、労働基準法第36条に該当することから、「36協定(サブロク協定)」と呼ばれています。業務の繁忙期や緊急対応などによって、法定労働時間を超えた労働や法定休日に労働する場合も考えられるため、あらかじめ企業と労働者(労働組合、もしくは労働者の過半数を代表する者)が書面で36協定を締結し、所轄労働基準監督署長に届出を行います。これによって、法定労働時間を超える残業が認められるようになるため、36協定の届出をせずに時間外労働をさせることは労働基準法違反となります。

36協定経過措置

改正法の施行に当たっては、 経過措置が設けられています。この経過措置によって、施行前と後に跨がる期間の36協定を締結していた場合には、その初日から1年間に限っては、その協定は有効となります。

残業代、有給消化のポイント

割増賃金

時間外労働関連で、中小企業がおさえておくべきポイントとして挙げられるのが、月60時間を超える時間外労働に係る割増賃金率(50%以上)になります。大企業ではすでに2010年より適用されていますが、2023年4月1日からはこれまで猶予されていた中小企業も例外なく対象とされます。 時間外労働の上限規制と共に、月60時間超の割増賃金率増への対応を考える上では、企業において「そもそも残業が生じない体制」の整備を検討する必要があります。

一定日数の年次有給休暇の確実な取得

使用者は、10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、5日について、毎年、時季を指定して与えなければならないことになります。

取引先との環境の改善

自動車運転従事者の時間外労働の原因として「人手不足」をあげるものが多く、また12月に深夜業が多く、また、ストレス発生原因として、バスは長時間労働、タクシーは売上・業績等、トラックは精神的な緊張ストレスが最多となっています。トラックでは、企業における取引慣行として荷主から要請される事項として、「荷主の都合による入出庫の手待ち時間」「契約外の作業」を挙げるものが多かったとされています。 長時間労働の是正には取引環境の改善も非常に重要です。労働時間等設定改善法では、事業主の責務として、短納期発注や発注の内容の頻繁な変更を行わないよう配慮するよう努めることと規定されました。
様々な取引上の制約が存在する場合があることから、長時間労働の是正は事業者側のみの努力での解決が難しく、取引関係の在り方も含めて改善や長時間労働の抑制に向けた取組の実施が必要となります。業種・業態の特性に応じて発注条件等の適正化を促進する等、取引関係者の発注の仕方等に問題がないのか、といった見直しも検討する必要があります。

残業時間の上限規制のデメリット

残業時間の上限規制のデメリット

業種によっては導入が難しい

長時間労働が常態化している医師や建設、運輸は5年間、適用が猶予されており、運輸は猶予期間後も年960時間の規制となります。医師の場合は医療サービスの質の維持や応召義務、医師偏在との兼ね合いなど特殊な事情を多く抱えており、具体的な規制の枠組みは未定となっています。
特に医療関係は医療現場に混乱が生じる可能性があるものの医師の長時間労働は深刻さを増しており、取り組みが難しくなっております。

残業規制のデメリット

運用に問題があると成功しない

  • 持ち帰り残業が発生する可能性
  • サービス残業の横行
  • 急な対応に対処できない
  • 他社との連携に支障が出る
  • 業績が落ちる

企業、労働者共に残業前提で業務が成り立っている状態は企業として相当不健全な状態とも言えます。 また労働者から見てサービス残業など残業代を出さない違法行為が横行するなどのリスクも懸念されています。

今後企業が求められる対応

業務の全体的な見直しを

企業の内部でするべきこととしては、社員への教育と、業務のスリム化、労働時間の把握、人員の見直しなど、生産性の改善策の実施が必要となります。 今後法律で制限されることを考慮し早急に対策を行う必要があります。 残業を減らす方法として、業務フローの見直しとシステム化、正社員や給与を増やす、上司が率先して帰るなどあります。
業務の状況に問題がある場合はシステム化が有効的です。

残業時間の上限規制のメリット

残業時間の上限規制のメリット

長時間労働の是正

働き方改革の大きな柱のひとつが「長時間労働の是正」です。
これまでも残業時間の上限規制はあったものの、企業が労働組合と合意した特別条項付きの36協定さえあれば、残業時間数自体は際限なく増やすことができました。 この抜け穴を防ぎ、罰則付きの法律で残業時間の上限を規制することが、2018年6月29日の参院本会議にて可決、成立となりました。 大企業は2019年4月1日から、中小企業は2020年4月1日から施行されます。

残業時間の上限規制

36協定に関する厚生労働省告示では、「原則月45時間以内かつ年間360時間以内」が残業時間の上限とされていましたが、法的な強制力はなく、労使合意による「特別条項」を設ける(「特別条項付36協定」)ことで、実際には青天井(無制限)の残業が可能となっていました。 今回の働き方改革関連法による労働基準法の改正では、残業時間について何段階かのフェーズで上限規制を課しています。 もし企業がこの上限規制に違反した場合、罰則として、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることになります。

残業規制のメリット

企業にとってもメリットがある

  • 自分の時間確保
  • 家族サービスができる
  • 仕事のパフォーマンスの向上
  • 無駄な打ち合わせが減る
  • 人件費が削減できる

残業時間を規制することによりプライベートに時間を割けるようになる、時間内に仕事を行うようメリハリがつくなどのメリットがあります。企業側も残業による残業代、光熱費などの諸経費を削減することができます。

今後企業が求められる対応

残業時間の規制については、まず、現行法による残業規制を正しく守ることができているかどうかを確認することが必要です。 それは、改正法による残業規制は、現行法による残業規制が守られていることが大前提となっているからです。一部の従業員の残業時間が多すぎる場合は、他の従業員に手伝わせてその従業員の残業時間を減らしたり、あるいは新しく人を採用したり、テクノロジーも駆使した業務効率化をして、改正法による残業規制をクリアできる体制を今から整えておくことが必要です。

外国人労働者活用の事例

外国人労働者活用の事例

外国人労働者の活用成功事例

製造業での事例

自社にとって海外進出は必須であるという雰囲気を社長自ら積極的に発信し、グローバル化の意識をまず社内に浸透させることで、外国人労働者の受け入れ態勢を準備して行きました。採用にあたっては外国人留学生と企業とのマッチングサイトや合同会社説明会、就活フェアなど様々なチャンスを活用し、社長が率先して採用を進めました。同時に、日本人社員に対しても外国人講師による英語教室を開催することで、外国人と日本人社員の相互理解を深める施策に注力しました。その結果、外国人だけでなく日本人社員にも意欲向上がしました。

販売業での事例

労働力不足に悩むコンビニ業界でも外国人労働者採用は積極的に進められています。ある大手コンビニでは新卒採用の1割を外国人留学生枠として設定。留学生は日本に興味を持つ人が多いため、日本の文化を学べることから意欲を持って働けると好評で、従業員不足解消につながっています。また別のコンビニでは、これまで各加盟店に任せてきた外国人従業員の研修を本部主導で行うように変更。従業員だけでなく加盟店オーナーも研修に参加することで、外国人育成のノウハウを効果的に身につけられるように指導を行っております。

昇進を明確化することによって定着率を上げた事例

外国人労働者はどう働ければ昇進したり、評価されたりするのかという点をとても重視します。  グローバルトラストネットワークスの場合、外国人労働者が納得して働ける仕組みを導入している。当初、外国人労働者の離職率が50%を超えることに悩み、定着してもらうために人事評価の透明性を高める評価制度を導入した。チームワークや業務改善への貢献など28項目について、無作為で選んだ8人が評価をする。評価をポイントに換算し、100ポイント貯まれば、5000円昇給するように仕組みを考え、結果離職率は5%にまで下がった。社員の7割が外国人となり、13カ国出身者が働く職場になった。公平な評価を導入することで、外国人社員のやる気を引き出しました。

自社のスタイルに合わせた外国人人材の活用を

日本企業が持つ働き方への価値観と、外国人の方の働き方への意識が乖離しているケースは少なくありません。 労働力問題の解決を国外に頼っていく場合、そのギャップを埋めていく必要があります。もちろん、企業ごとにも文化が存在し、立ちはだかる課題は異なるでしょう。

外国人労働者の雇用傾向

外国人労働者を雇用する事業所ともに、製造業が最も多くなっていますが、近年では減少傾向にあります。一方で宿泊業、飲食サービス業、卸売業、小売業、建設業が増加してきています。 特に、日本に訪れる外国人観光客のインバウンド需要が拡大しており、そういった外国人観光客への対応を高めるために外国人の採用をしている企業が増えてきています。

外国人雇用の支援体制

外国人労働者を雇用する場合、前述のような雇用状況届け出や労働者本人状況の確認、雇用管理の指針の順守など、さまざまな手続きやルールに伴って実施をする必要があります。 日本人の労働者を雇う場合とは異なる内容があるため、国では外国人雇用を行う事業主向けのサポート体制を敷いています。

外国人雇用サービスセンター

外国人雇用サービスセンターは、東京、名古屋、大阪、福岡といった各拠点に設けられた外国人留学生向けの支援センターです。 具体的なサポート内容としては、留学生向けの就職ガイダンスや大学訪問ガイダンス、留学生対象のインターンシップ、就職説明会の実施、職業相談や職業紹介などが行われてます。

ハローワーク

ハローワークでは、外国人労働者の雇用状況届け出に関する業務を行っていることから、届け出書類の取り寄せや記入例などのアドバイスを実施しています。 また、主要都道府県に新卒応援ハローワークを設けており、その中にある「留学生コーナー」では専門的・技術的分野に該当する外国人や留学生の就職支援活動も行っています。

外国人雇用管理アドバイザー

外国人雇用管理アドバイザーは、外国人労働者を雇うにあたっての雇用管理にまつわるさまざまな相談を受けつける機関です。事業所ごとに雇用管理に関する問題点を洗い出し、改善案の提示を受けることができます。 アドバイザーの支援を希望する場合は、近隣のハローワークに依頼することで派遣を受けることが可能となります。

システム化によって業務をスムーズに

外国人労働者と仕事をする際どうしても言葉の受け答えや想定外の行動で、業務が思うようにいかない場合があります。そこでシステムを用いてその日ごとの予定、業務内容を入力、可視化することによってどのような行動をすれば良いのかなどの適切な指示を行うことができます。外国人労働者の指示による負担を軽減することができます

働き方改革相談お問い合わせフォーム

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外国人労働者活用に関する補助金・助成金

外国人労働者活用に関する補助金・助成金

外国人雇用に関する助成金

中小企業緊急雇用安定助成金

対象となる企業は中小企業であることは名前の通りですが、直近の3カ月、もしくは前年の同じ時期に比べて生産量が減少していることが支給の対象となります。このケースでは休業手当や出向手当として5分の4が支給されるだけでなく、教育訓練を行う経費として1日6000円がもらえます。会社を立て直すために外国人労働者の労働力を頼る際に積極的な活用が求められるということです。

雇用調整助成金

もう1つは雇用調整助成金ですが、今度は大企業を対象としたものです。こちらも生産量が減少していることが条件となっていきますが、重要なのは生産量の減り方です。この場合は5%以上の減少が条件となり、それによって支給がなされます。もらえるお金は、休業手当や出向手当にあたるお金の2分の1、そして教育訓練の経費として1日1200円が支給される形です。中小企業向けのものと比べるとやや小規模な印象を与えますが、規模が全く異なることもあって、この程度のものでも問題はありません。

外国人雇用にも適用できる助成金

日本人労働者を本来対象にしたものでも外国人労働者に対して適用することは可能です。 例えばトライアル雇用奨励金は要件さえ満たせば1人当たり最大4万円を3カ月にわたって支給してもらえます。 条件としては外国人労働者が週に20時間以上働くことや、半年以上にわたって雇用がなされることが条件となっています。

助成金を活用する際の注意点

外国人を採用する際に最も気を付けなければいけないのは不法就労です。 例えば、採用した外国人が在留資格外の活動を行った場合などがそれに当たります。採用した外国人が不法就労の対象となれば、雇用主も一緒に罪に問われます。外国人を採用する際には、在留資格やパスポートなどをきちんとチェックして、就業後の指導も丁寧に行いましょう。 また、助成金の対象期間中に対象の外国人スタッフが休業しなければならない時は助成金の申請を調整しなければなりません。

外国人労働者活用のポイント

外国人労働者活用のポイント

外国人労働者を受け入れる際にまず確認すること

在留カードの内容確認

外国人労働者を受け入れるとなった場合、「就労ができる在留資格」を取得していることが大前提となります。在留期間がいつまでかを確認し、雇用期間と照らし合わせることも必要です。 もし、この工程を踏まずに、就労ができない外国人を雇用した場合は、不法労働助長罪の対象となり、雇用している企業も罰則の対象となります。
また、外国人労働者を受け入れた場合、ハローワークに必ず届出をしなければなりません。もし届出をしなかったり、虚偽の申告をした場合は、刑罰の対象となります。届出は外国人労働者が離職した場合も必要となります。 また、きちんと届出をして外国人労働者を受け入れた場合、日本人労働者と同様に、厚生労働省の助成金を受けられるメリットもあります。

受け入れ体制整備

会社の求める業務における能力基準や日本語力を明確化する

これは、外国人を採用する段階で最も重要になってくる要素です。 特に日本語能力に関しては、周囲とのコミュニーケーションが取れる程度の日本語力でいいのか、それとも商談等の場できちんと交渉できる程度の日本語能力まで求めるのかで、採用に掛かる労力が大きく変わってくる可能性があります。 また、日本語能力の見極めをおろそかにして採用してしまうと、もし、配置された仕事に適性がないと判断せれた場合であっても、配置転換するにも適所が見つからず結局は解雇するしかないという結果にもなりかねません。 こういったことからも、採用後揉めないために、語学力を含めた能力をどの程度まで求めるのかという基準をしっかり明確に作っておくことは不可欠なわけです。

法律上の必須事項

労災事故予防のために、雇入れ時に安全衛生教育を実施することが法律で義務化されています。 ただ、外国人労働者に対しては、教育をしても理解度がどれくらいあるのかということが懸念されます。 本人が理解できる言語での教材、レジュメで教育してあげれるような体制を作る場合があります。 大事なことは会社が理解される努力を可能な限り行い、本人からも理解している旨のフィードバックがあることです。 これは、安全衛生教育だけに限らず、業務のマニュアルも本人がわかる言語、もしくはイラスト対応してあげるなどのシステムを構築してあげることが大切です。また、これは雇入れ時の労働条件通知にも同じことが言えます。

労基法15条で従業員を雇入れた際は、書面による労働条件の通知が事業主に義務付けられています。 法律では特に“本人の母国語で”というところまでは義務付けられてはいませんが、ここは今後のトラブル発生の予防のために、本人の母国語で明示する努力はしておいた方がよいと思います。労働条件の要になってくるような部分や、服務規律などで、どうしても遵守して欲しい項目等からプライオリティーをつけて対応する等していく必要はがあります。

制度の有効活用

自治体によっては外国人労働者に向けた制度、雇用に関する制度が検討、運用されております。外国人労働者の雇用を行う際に利用することによってより優秀な人材を採用することができます。

高度人材ポイント制

高度人材ポイント制は、国内で働く研究者や経営者のうち、高度人材と認められた外国人に在留期間や永住許可要件の緩和などの優遇措置を与える制度です。 優秀な外国人の研究者や経営者を雇用する際には、高度人材ポイント制による優遇装置が受けられる可能性があります。

対象となる活動分野

  • 高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)」は、「本邦の公私の機関との契約に基づいて行う研究、研究の指導又は教育をする活動」とされ、大学などにおける研究・教育活動や民間企業における研究活動が認められます。
  • 高度専門・技術活動「高度専門職1号(ロ)」は、「本邦の公私の機関との契約に基づいて行う自然科学又は人文科学の分野に属する知識又は技術を要する業務に従事する活動」とされ、企業で技術者として製品開発業務やセールス・プロモーションなどの企画立案業務を行う活動が認められます。
  • 高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」は、「本邦の公私の機関において事業の経営を行い又は管理に従事する活動」が認められます。

出入国管理上の優遇措置

  • 複合的な在留活動の許容
  • 在留期間「5年」の付与
  • 在留歴に係る永住許可要件の緩和
  • 配偶者の就労
  • 一定の条件の下での親の帯同
  • 一定の条件の下での家事使用人の帯同
  • 入国・在留手続きの優先処理

認定要件

認定要件は、ポイント合計が70点を超えることに加えて、高度専門・技術分野及び高度経営・管理部門においては年収300万円以上であることです。 年収が300万円に達しない場合は、ポイントの合計が70点を超えていたとしても高度人材と認定されません。

外国人労働者活用のデメリット

外国人労働者活用のデメリット

文化の違いのデメリット

文化の違い

日本と外国では文化や常識が大きく違います。 それはビジネスシーンでも例外ではなく、文化や習慣の違いはプラスに働くこともあればマイナスに働く事もあります。 例えば、日本人同士なら可能な「空気」を介したコミュニケーションも外国人とは難しいです。 そう言ったことも理解し、配慮をした上で、日本の文化も含めて指導する必要があります。

仕事に対する意識の違い

日本人であれば、その日、その週に終わらせなければいけない仕事があれば、残業したり家に持ち帰ってでも終わらせる風習がありますが、 外国人は時間にルーズな面もあったり、仕事以上にプライベートを大切にする人も少なくないです。 労働時間が終われば退社する人、その日のタスクが終わったのだからそれ以外の事をする必要が無いと考える人もいます。 そう言った仕事意識の違いからくる弊害が社内で完結するならまだいいですが、取引先などの信頼を失ってしまう可能性もあります。 多くの場合、外国人労働者は仕事に対する意欲も高く、日本に合わせて変化できる柔軟さも持ち合わせていますが、 場合によっては、外国人労働者の仕事意識を理解する努力、日本の労働観を知ってもらう努力も必要になってくるでしょう。

言語

外国人労働者の中には、日本語を高いレベルで身につけている人もいれば、ほとんど話せない人もいます。 いずれにしてもネイティブではありませんので、言語の違いからくるデメリットは考えられます。 言語の違いによる弊害が少ない業種だとしても、社内での情報共有など、外国人労働者が理解できる言語での伝達が必要になります。 場合によっては外国人労働者が孤立してしまい、本来のスキルが引き出せないケースもあります。

雇用に関するトラブル等

労働者管理

外国人労働者を採用する上での書類手続きや労務者管理が複雑になります。日本での滞在資格や就労資格があるかどうか、その職種に就く資格があるのかどうかの確認が必要です。さらに、外国人労働者を一定数以上雇用するときには、管理責任者を選定しなくてはなりません。また外国人労働者を受け入れる社内体制を導入し、整備するまで、時間と手間がかかります。また知らずに不法就労者や就労できない在留資格を所持している人材を受入れてしまった場合、受入れた企業にも責任が問われる可能性があります。

差別的待遇の禁止

「外国人労働者=安価な労働力」という見方は根強いようですが、賃金や労働時間等の差別は禁止されています。

社会的な影響

外国人労働者が多数浸透することにより日本人の雇用機会が減少する可能性が指摘されています。また地域社会における文化・習慣の違いに基づく摩擦の発生、不法就労、犯罪の増加も懸念されています。

受け入れは慎重に

外国人労働者の受け入れに関しては、やるべきことは多々ありますし、受け入れ後も多くのことが必要になります。外国人労働者の受け入れは日本人を採用することとは異なり気をつけるべきポイントが多くあります。社内の状況を見て本当に外国人労働者を受け入れる必要があるのか慎重に判断する必要があります。