2019/08/28

健康経営銘柄とは

健康経営銘柄とは

健康経営銘柄

健康経営銘柄は、経済産業省と東京証券取引所が共同で実施している企業の認定制度です。
健康経営において優れた企業を選定し、健康経営の取組が社会的に促進されることを図っています。東証に上場している企業から1業種につき1企業が選出されます。

健康経営

健康経営とは、従業員の健康への配慮を単なる人事・労務管理と捉えるのではなく、利益をもたらす経営戦略として考え実践することです。
過労問題やワークライフバランスなどが注目されている昨今、いかに健康で気持ちよく働ける職場であるかは求職者にとって非常に重要な要素となっています。
労働人口が減少する中で人材を安定的に確保するために、健康経営への取り組みは必須の課題となります。

健康経営銘柄の選定基準

健康経営優良銘柄に選ばれるには以下の基準をクリアする必要があります。

  • 健康経営度調査に回答した企業の上位20%に入ること
  • 法令違反の有無や社内の体制づくりなど、定められている健康経営の必須項目を全て満たすこと
  • 自己資本利益率の直近3年間平均が0%以上であること

以上の3つを満たした企業のうち、業種内で最も健康経営度が高い企業が健康経営銘柄として選出されます。2019年は2018年までの1業種1社の制限が払われ、28業種37社と多くの企業が選定されました。

健康経営銘柄に選定されるメリット

企業イメージが向上し、社会へのアピールになる

健康経営銘柄に選定されると、従業員の健康に対して戦略的に取り組んでいる企業として、社会に魅力を伝えることができます。求職者にも大きなアピールポイントとなり、優秀な人材の確保につながります。

指標の一つとなる

健康経営銘柄に選定されれば、健康経営施策を担当する管理部や総務にとっては明確な評価となり、健康経営の指標となります

株式の評価が向上する

健康経営銘柄は、経済産業省と東京証券取引所が行なっている取り組みです。選定されると投資家にとって魅力的な企業として紹介されるため、株価の向上が期待できます。

健康経営優良法人

健康経営銘柄とよく似たものに、健康経営優良法人という認定制度があります。 こちらも健康経営に取り組む企業を認定・公表する経済産業省実施の制度ですが、以下のような違いがあります。

  • 認定を受けるのに上場企業である必要がない
  • 中小規模法人部門と大規模法人部門(ホワイト500)があり、企業規模を問わず認定を受けられる
  • 中小企業の場合、健康経営度調査に回答する必要がない
  • 大企業の場合、健康経営度調査の回答企業の上位50%以内に入れば良い
  • 認定企業数に制限がない(500社しか認定されないわけではない)
  • 健康経営銘柄よりも認定を受けやすい制度となっております。その一方で、近年ではホワイト企業の証として採用力の強化などに大きな効果が期待されています。

    まとめ

    働き方改革の推進を加速させるには、まず社員の健康と就業環境の健全化が必要不可欠です。
    社員の健康増進によって、集中力の向上やモチベーションアップなど、働き方改革を進めるうえでプラスの効果を発揮するメリットが多くあります。またこのような制度を活用し、健康経営企業であることや、適切な労働管理ができる企業である事をアピールすることでコンプライアンス上でも効果があります。