2019/08/23

社内改革の進め方

社内改革の進め方

社内の意識改革とは?

意識改革とは、考え方や取り組みの姿勢などを従来のものから新しいものに変える事を指します。
この意識改革を企業経営の中で促進しようとするとき、視点が偏りがちになるので注意しましょう。

意識改革の対象者

意識改革の対象者は、経営者を含め、従業員全員です。そして、経営者が従業員に意識を変えさせるというベクトルは存在しません。
つまり、先述の「従業員を企業理念やビジョンに沿わせることが課題」は成り立たないということです。無理に変えようとすれば、従業員に否定感や反感が湧き、対立関係となって失敗します。意識改革は強制すればなされるものではなく、全員が対象で一人ひとりが自らの思考や行動を変えるということなのです。

意識改革の対象意識とは

意識改革は、ルールに従う意識をもたせることではありません。対象となるのは、従業員から自発的に湧いてくる自ら課題を見つけ出そうとする意識、見つけ出した課題や問題に対し、自ら解決策を探る意識、組織の一員としての意識など従業員の内面にある意識を指します。
外側からの働きかけだけで、実現できるものではありません。

意識改革のメリット

企業側のメリットとして、従業員の意識向上、業務効率や生産性の向上など、組織の強化につながる点が最大のメリットです。
組織が強くなるほど、競争力も業績も上向きになると考えます。

従業員のメリットとしてはポジティブな姿勢で仕事と関わる事が出来るようになり、自己能力の向上に繋がります

企業の取り組み

精神論で終わってはいけない

意識は物体がなく、数値化も難しいため、精神論で語られることが多いです。意識改革は推進しても、精神論で終始してしまいやすい特徴をもちます。
まず、経営陣が明確なビジョンを示すことが大切です。そのビジョンを軸に、具体的な行動に落とし込むことが、意識改革を推進する人の役割になります。

その前に解決すべき事を確認する

意識改革の必要性が視野に入ったとき、具体策の立案を急ぐ前に、他に必要な現実的要素をないがしろにしていないかの見極めも重要となります。

例えば、人員数と業務量は適切か、企業・経営への信頼は築かれているか、納得度の高い人事評価や待遇がなされているか、職場環境は整備されているか 従業員の意識は、組織や就業能力に大きな影響力をもっており、重要な要素のひとつです。しかし、従業員の目線に立てば、意識云々以前に、もっと基本的な満たすべき要素もあります。
それが十分でないままに意識改革の取り組みを進めても、従業員はついてきてくれないでしょう。

意識改革が活きる場面、必要となる場面

組織文化に対する意識改革

組織文化は、経営者がどれだけ理想を謳っても、その言葉だけで作り上げることはできません。個々の従業員の業務態度や成果、数々の行動実践で総合的に、かつ、歴史の中で作り上げられていくものです。
組織文化の変革には、数年単位の覚悟が必要となります。理想とする文化があるとき、その文化を形成する要素が存在します。それを施策や行動指針に落とし込む必要があります。

管理職、リーダー育成

管理職やリーダーは、企業と従業員の橋渡し役を担っています。また、統率するマネージャーやリーダーとしての心構えや務めもあります。この層の意識改革が、企業の明暗を分けると言っても過言ではないでしょう。
個々の従業員の可能性を引き出していけるかどうかも、管理職やリーダー層にかかっています。この層の可能性を最大化することが、企業の役目かもしれません。

主体性や自律を促す

個々の能力については、すでに個人がもっている要素があります。しかし、今以上の成長は、業務経験によって促されるものです。そのためには「自ら考えて動く」姿勢を欠かすことはできません。
この姿勢があると、企業や仕事に対するエンゲージメントも高まるはずです。業務遂行の縛りや制限を緩めて自由度を高めると、自ずと思考を働かせるようになります。従業員を信頼した上での、適切な権限委譲や機会提供も有効です。

ワーク・ライフ・バランスの向上

心身ともに健康を維持し、長期的に働いてもらうための意識改革も必要です。ワーク・ライフ・バランスに関しては、働き方改革を含めさまざまな施策があります。休暇や休息も仕事に活きるという認識をもたせることも課題のひとつです。
従業員が施策を活かす意識がもてるような働きかけが重要隣となり、利用する従業員、周囲の意識改革も必要となってきます。

まとめ

社内改革において、企業と従業員について、それぞれの現状を把握し、自社に必要な意識改革策を見出す事が重要となります。
また企業側の宣言だけで、実行を従業員に委ねるのではなく、実践に対し、見守る、評価する、改善を促すなどの社内改革の理念の浸透を継続して行う必要がります。