2020/02/03

生産性向上と働き方改革

生産性向上と働き方改革

生産性向上と働き方改革

働き方改革において生産性の向上というワードがよく出てきますが、生産性の向上とは何でしょうか。

生産性とは

仕事における生産性とは、労働時間に対して成果がどれだけ得られたのかということを指します。労働者一人における1時間あたりの生産性は労働者生産性と呼ばれます。
仕事を効率化し必要な仕事とやらなくていい仕事の取捨選択を行うことで、生産性を向上させる事ができます。 生産性が高まれば、同じ労働時間でもより多くの利益を上げることができるようになり、残業にかかる人件費を削減することもできます。

働き方改革の最重要テーマ

労働人口の減少と長時間労働の是正、幅広い働き方の選択という点において、今の利益を維持しながら実現するには一人一人が多くの仕事を短時間でこなす必要があります。そこで生産性を向上する為の取り組みが必要となります。一人一人の生産性を向上させることにより、働き方改革に基づいた働き方を行うことができます。

メリット

多くの成果につながる

一人一人の生産性を向上することによって、より多くの成果をあげることが出来ます。運用次第では一人あたりの生産性を増やし一人で二人分の仕事を短時間でこなすということも不可能ではありません。

また一人一人が成果を多くあげることにより長期的な利益につながり、働きやすい職場環境と多くの利益を生み出す生産性の高い職場を両立させることができます。

効率化につながる

取り組んでいくうちに業務上の無駄を見つけ、改善することによって、職場環境の効率化につながります。些細なロスや時間短縮も効率化につながり、それを積み重ねることによって生産性の向上につながります。

生産性の向上が必要な理由

労働人口の低下

日本社会は少子高齢化、人口減少の時代に突入しています。労働人口が減少すると、企業にとって労働力の確保がさらに難しくなり、人手不足に拍車がかかることが予想されます。そこで企業ができる努力として、少ない労働者でも成果が挙がるように、生産性向上に取り組む必要があります。

長時間労働の改善

長時間労働による職場環境の悪さ、労働時間に対する国民生産性という点において日本は先進国の中でも低い水準にとどまっています。長時間かけてたいした成果が出ないよりも短時間で多くの成果をあげることが求められます。

生産性向上と業務効率化の違い

業務効率化とは、今まで行っていた仕事のスピードを早めたり、ロスを小さくしたりと、無駄を省き効率化することです。生産性向上とは、「アウトプット」「インプット」の値を大きくすることです。つまり、業務効率化は生産性向上の手段のひとつとして考えることができます。

生産性を落としてしまう原因

長時間労働

生産性が低下してしまう原因として考えられるのは、長時間労働でしょう。労働者の作業効率が低下し、残業代が発生するだけでなく、職場施設の電気代などの経費も膨らませてしまうこととなります。
さらに社員に疲労やストレスが蓄積すれば、作業場のケアレスミスのみならず、ケガや事故、発病などの重大なリスクにつながることもあるでしょう。 長時間労働には、取引先との関係や人員不足などやむを得ずという状況もありえます。そのため、かんたんに改善できる事柄ばかりではありません。

マルチタスク

複数の仕事を同時進行するマルチタスクも、生産性を落としてしまうリスクが否めません。 実は脳は構造上、1度に2つ以上の物事を正確に処理できない仕組みになっているのです。
表面上同時処理しているように見えても脳内では目まぐるしくスイッチを切り替えて続けなければならず、集中力低下につながってしまうのです。つまり複数の仕事の同時進行は、生産性の向上につながるように見えて、実はケアレスミスや、作業内容次第ではケガや事故の増加になることがあるのです。

生産性を向上させる有効な施策

作業指示を明確にする

作業指示を明確にし、情報の過不足がないように確認しコミュニケーションをとります。このとき負担がないよう配慮・妥当な期日を設けて目標を持って取り組めるようにスケジューリングにも注意しましょう。

信頼関係を構築する

信頼関係の構築も欠かせません。人事担当者は上司だけでなく部下からもヒアリングを行い、コミュニケーションがしっかりと取れているかを確認し、適切な指導を行いましょう。信頼関係の構築は、積極的に発言しやすい・お互い改善提案が出せるといったより良い労働環境づくりにも役立ちます。

技術を習得させる

パソコンをより効率良く使いこなすための技術を習得させるというのもポイントでしょう。
たとえばショートカットキーの有効活用です。ショートカットキーの活用法をマスターするだけでも、従来より大幅な時間短縮が可能となりますし、肉体に蓄積する疲労軽減のメリットも実感できます。

まとめ

政府や大企業が働き方改革を進めていくなかで、社会全体で労働生産性の向上が求められています。しかし、生産性という言葉が意味するところをしっかりと理解しなければ、現場に無理を押し付けてしまうだけ、という結果にもなりかねません。現状を把握した上で設備や業務上のシステムの改善と同時進行で、社員の指導教育などの具体的な対策を練っていきましょう。