2020/11/19

ペーパーレス化による働き方改革

ペーパーレス化による働き方改革

ペーパレス化とは

ペーパレスという言葉は、単純に訳せば“紙を使用しない”ことを意味しますが、紙に依存しない業務への変革を目指す取り組みで、紙中心だった日本の業務プロセスを効率化することを指します。
紙を中心とした業務プロセスでは、承認や決裁等の処理が権限者の在籍する物理的な場所や時間に依存したり、他企業・組織との間の取引処理において送付・返送の受取等で郵送やFAXを利用するため、ライフスタイルに合わせた働き方を実現できません。 ペーパレス化を促進して、働き方改革を実現するためには、社内外の業務プロセスをペーパレスで実現できるよう適切な形にしていくことが重要となります。

テレワークに必須なペーパーレス化

働き方を実現する取り組みの一つが、時間と場所にとらわれない働き方を実現するテレワークとなります。しかし業務の一部や承認等に紙が使用されている場合、完全なテレワークの実現、テレワークの導入を全社的に導入できません。
ペーパレス化が実現できれば、完全に電子化することができ、真の多様な働き方を実現することができます。また、オフィスワーカーの生産性向上、企業の意思決定プロセスの迅速化やコンプライアンスの更なる強化も期待できます。

ペーパーレス化のメリット

コストの削減

削減できるコストの一例としては、紙のコストや印刷にかかるコストのほか、紙の書類を大量に保管しておく場合は、保管するスペースの費用もかかります。また、紙の書類を郵送で送る場合には、切手代がかかるほか、書類を入れるための封筒代も必要となります。 ペーパーレス化することで、紙を使用することでかかるコストが抑えられます。

作業効率の向上

紙の書類を作成した後は、書類をファイルにとじる作業や、まとまった書類を指定のラックや段ボールにしまう作業などが発生しますが、ペーパーレス化することで、これらの作業を行う必要がなくなります。また紙の書類にデータをまとめた場合、必要なデータを探すのにも時間がかかるかもしれません。ペーパーレス化しデータ間でのやり取りの場合、検索することで容易にデータを探せるため、無駄な時間をかけずに済みます 。

安全性の向上

紙で作成した書類を紛失することがなくなるため、作成したデータを安全に保管できるようになります。データを電子化することによって、アクセス記録を参照できるようになるため、不正に対する対策は行いやすくなります。ただしデータを保管する場合は、セキュリティ対策を万全に行っておく必要があります。

ペーパーレス化ツール

ペーパーレス化によって行えることは下記のようなものがあります。これらを行うツール、サービスも豊富に存在します。

文書作成・管理

紙の文書をスキャンし電子化することで、作業の効率化を図ります。また、これまで手書きで作成していた文書を電子化すれば、文書の管理や保存が容易になります。

情報共有

会議では紙の資料が配付されることが一般的ですが、会議の参加者がパソコンやタブレットを利用できるようにすれば、パソコンなどの画面に資料を送信することが出来ます。

契約書作成

パソコンなどの画面上で契約書を作成し、それを取引先に確認してもらい、契約内容を了承した後、電子印鑑を押印することで契約が成立します。契約書をペーパーレス化することにより、ネット上での契約書作成が可能となるため、契約書作成の時間短縮になります。
電子印鑑に関しては下記記事においても記載しております。

ペーパーレス化の事例

これまでも国が率先してペーパーレス化を推し進めておりました。これまで紙での保存が義務付けられていましたが、e-文書法、電子帳簿保存法などの法改正により、全ての契約書や領収書は、スキャンしたり電子文書として作成・保存することが可能になり、ペーパーレス化が行いやすい環境になりました。

コニカミノルタ

コニカミノルタでは文書を紙媒体で保存しないペーパーストックレスの取り組みを通したペーパーレス化を実施しました。電子化可能な書類はすべてデータで保存し、紙媒体でなければならないものについては共有キャビネットで管理するよう定められました。これによりファイルキャビネット約56台分の書類の電子化に成功し、紙媒体の書類についても分類・保存期限で区切って管理が行われるようになりました。

青森県弘前市

弘前市役所では、幹部会議のペーパーレス化を実現し、紙代、トナー代を約142,000円削減しました。

長野県長野市

長野市ではICTを活用して会議のペーパーレス化を行い、紙の資料を作成・配布する手間、およびコピーにかかるコストを削減することができました。ペーパーレス会議を78回開催したことで14万枚の紙の使用を削減し、印刷コストを300万円削減しました。また会議の準備にかかる時間がこれまでの平均2時間から平均20分間へと短縮されました。

まとめ

ペーパーレス化に関しては現在最もポピュラーな働き方改革の方法で行政をはじめ積極的に行われております。また管理体制そのものを抜本的に見直す良いきっかけとなり、企業全体で取り組む必要があります。

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